働き方改革と遠隔ICU導入で救急体制を維持する横須賀市民病院の取り組み

記事の概要

横須賀市民病院は、医師の働き方改革に対応し、2024年3月から遠隔ICUを導入することで救急医療体制の維持を図っています。本記事では、その具体的な取り組みと成果について解説します。

 

この記事のポイント

遠隔ICU導入による医療体制の強化

  • 遠隔ICUの導入背景:
    • 横須賀市民病院は、2024年3月から「遠隔ICU」を導入しました。これは、中心となる医療機関と複数の病院の集中治療室をネットワークでつなぎ、集中治療専門の医師などが患者をモニタリングして遠隔で現場の医師らに助言を行うシステムです。
  • 具体的な取り組み内容:
    • 横浜市立大学附属病院の支援センターと横浜市内の3病院との間に構築されたシステムに、横須賀市民病院が新たに加わりました。これにより、横須賀市民病院のICUは全て市大病院とつながり、心電図や脈拍などのデータが共有され、電子カルテも市大病院の医師、看護師が閲覧できるようになっています。
  • 導入の成果と課題:
    • 遠隔ICUの導入により、医師やICUの看護師のレベルアップにつながっています。しかし、遠隔ICUに前向きな人ばかりではなく、様子見をしている職員もいることが課題とされています。

働き方改革への対応と救急体制の維持

  • 働き方改革への取り組み:
    • 2024年4月から始まった医師の「働き方改革」に対応するため、横須賀市民病院は長い時間をかけて準備を進めてきました。その結果、4月以降も従前と変わらない体制で診療を続けています。
  • 宿日直許可の取得:
    • 2011年に設置した「医療従事者負担軽減検討委員会」を2023年6月に「働き方改革推進委員会」に名称変更し、具体的な働き方改革対策の検討を開始しました。その結果、2023年3月までに全ての診療科で「宿日直許可」を獲得することができました。
  • 救急医療体制の維持:
    • 横須賀市民病院は、三浦半島西部地区の中核的な病院として、救急医療体制の維持に努めています。高齢化で脳卒中や心筋梗塞などの治療ニーズが増加する中、これらの疾患治療に注力しています。

 

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働き方改革対応と遠隔ICU導入で救急体制も維持―横須賀市民病院が地域医療を守る戦略
https://medicalnote.jp/nj_articles/240628-001-RN